教育・習い事
奨学金の返済総額はいくらになる?借入額・利率・年数から出す計算方法
奨学金の返済総額は「月返済額×返済回数」で決まり、借入240万円を15年・年0.5%で返すと総額は約249万円。借入額別・利率別の早見表と、自分の条件で総額と利息を出す手順をまとめました。
結論:総額は「月返済額 × 返済回数」で決まる
奨学金の返済総額は、次の2つの掛け算で決まります。
返済総額 = 月返済額 × 返済回数
そして利息は差額として出ます。
利息の合計 = 返済総額 − 借りた総額
無利子で借りた場合、返済総額は借りた金額とぴったり同じです。有利子の場合は、この式で出た総額から借入額を引いた分が利息になります。
具体的には、借入総額240万円を15年(180回)で返す場合、次のようになります。
| 年利(仮の条件) | 月返済額 | 返済総額 | 利息の合計 |
|---|---|---|---|
| 0%(無利子) | 約13,333円 | 約240万円 | 0円 |
| 年0.5% | 約13,840円 | 約249万円 | 約9万円 |
| 年0.9% | 約14,260円 | 約257万円 | 約17万円 |
利率が0.5%違うと、15年で総額が8万円ほど変わるという規模感です。
自分の借入額・利率・返済期間での総額は**奨学金返済の総支払額シミュレーション**で計算できます。借入総額・返済方式・月の返済額・金利・返済期間を入力すると、返済総額と利息合計、年次別の返済スケジュールが表示されます。
借入額別の早見表(15年・年0.5%と仮定した場合)
| 借入総額 | 月返済額 | 返済総額 | 利息の合計 |
|---|---|---|---|
| 144万円 | 約8,310円 | 約149.5万円 | 約5.5万円 |
| 240万円 | 約13,840円 | 約249万円 | 約9万円 |
| 480万円 | 約27,690円 | 約498万円 | 約18万円 |
検算(240万円の行):13,840円 × 180回 = 2,491,200円。2,491,200 − 2,400,000 = 91,200円 ≒ 約9万円。
利息は借入額に比例して増えます。借入が2倍になれば利息もおおよそ2倍です。
利率と期間が総額に効く仕組み
利息は「残っている元金 × 利率」で毎月発生します。返済が進んで元金が減るほど、その月に発生する利息も小さくなります。
ここから2つのことが言えます。
- 返済期間が長いほど利息の総額は増える:元金が減りきるまでの期間が長いぶん、利息が発生し続けます
- 同じ利率でも借入額が大きいほど利息は大きい:計算のベースが元金だからです
なお、月々の返済額を小さくすると返済回数が増えるため、総額は大きくなります。逆に月々を大きくすれば総額は小さくなります。月の負担と総額はトレードオフの関係にある、というのがこの仕組みの要点です。どちらを優先するかは家計の状況によって変わるため、両方の数字を並べてから考えるのが確実です。
シミュレーターでは繰上返済額を入れた場合の期間短縮と利息削減も計算できるので、条件を変えた比較にも使えます。
自分の数字を出す手順
- 借入総額を確認する:貸与終了時に発行される書類、または奨学金提供機関の会員向けページで確認できます
- 利率と返還方式を確認する:貸与の種類(無利子か有利子か)、有利子の場合の利率、返還方式(定額返還方式か所得連動返還方式か)は、貸与時の書類または提供機関の案内に記載されています
- 月返済額と回数を確認する:返還開始時に通知されます
- 計算する:上の式、またはシミュレーターに入力する
手元の数字が揃ったら**奨学金返済の総支払額シミュレーション**に入れてみてください。総額・利息・年次スケジュールが一度に出ます。
この記事の前提と、当てはまらないケース
- 利率は仮の条件です。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には無利子の第一種と有利子の第二種があり、有利子の利率は貸与終了時期・利率の算定方式(固定か見直しか)によって決まります。適用される利率は必ずJASSOまたは各奨学金提供機関の公式情報で確認してください。本記事の0.5%・0.9%はあくまで計算例として置いた数値です
- 計算はいずれも概算です。実際の返済額・回数は貸与額に応じて機関側で定められており、端数処理も異なります
- 所得連動返還方式は返済額が所得によって変動するため、この記事の固定計算はそのまま当てはまりません
- 返済が困難な場合の制度(返還期限猶予・減額返還など)がありますが、適用条件は個別に判断されます。該当する可能性がある場合は提供機関に直接確認してください
- 大学や自治体、民間団体の奨学金は制度設計が異なります。本記事の計算式は「元金と利息を分割して返す」タイプに共通する考え方です
正確な金額は必ず提供機関の通知を優先してください。この記事とシミュレーターは、返済計画の全体像をつかむための概算として使うことを想定しています。